(2008年9月公開/ドイツ・フランス・チェコ合作/2009年7月日本公開)
世界は、変えられると信じていた --
1970年代に、ヨーロッパを震撼させたドイツ赤軍による、実話を基にした作品。とある二人の若者によって結成されたグループの歴史と末路を映し出す。
1967年6月、西ベルリン。女性ジャーナリストのウルリケ・マインホフは、若者たちの反米デモ活動中、ひとりの学生が警官に射殺されるという国家権力の暴力的弾圧に衝撃を受ける。時を同じくしてアンドレアス・バーダーとグドルン・エンスリンというカップルが、ベトナム戦争に抗議するため、デパートに放火し逮捕された。
マインホフは身をもって正義を追及する2人の行動に心打たれ、報道による社会変革は不可能なのかと思い悩む。やがて2人の理想に共鳴したマインホフは、彼らの脱走を自ら手引きし、これまでの人生の全てをなげうって、彼らと共に「バーダー・マインホフグループ」、後のドイツ赤軍(RAF)を立ち上げるのだが…。
★製作費30億円というドイツ映画史上空前のスケールで製作された歴史超大作。迫力のデモシーン、壮烈な銃撃戦、戦慄の爆破描写、鬼才ウリ・エデルと大プロデューサー、B・アイヒンガーがドイツ映画界最高のスタッフ、キャストを揃え、全世界に問う。
・2009年 アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート
・2009年 ゴールデングローブ賞 外国語映画賞ノミネート
・2009年 ドイツ・バヴァリア映画賞 製作者(作品)賞受賞
・2009年 イギリス・アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート
・2009年 ドイツ映画賞(ローラ賞) 4部門(作品・監督・主演女優・衣装)ノミネート
[映画.COM解説:サトウムツオさん] ……過激な政治活動に突き進んでいく前半は、彼らがヒッピーカルチャーの洗礼を受けているためか、スタイリッシュさと愉快さに満ちている。 たとえば、資金欲しさに銀行を襲うとき、女性たちは、ミニスカート姿なのだ!
ところが後半で、エデル監督はガラリとタッチを変える。「テロリスト集団」の烙印を押されたドイツ赤軍が崩壊への道をたどるさまを沈痛きわまりない重厚なタッチであばき出す。……革命の闘士の死に感情移入はできないが、とてもやるせない。
この記事への質問・一言コメントをどうぞ AIコースケと議論しよう!
回答には文字数制限があるため、制限を超えると途中で打ち切られることがあります。