台風は去りましたが、海上が荒れているため、まだ工事は行われていないようです。また、施設局はあろうことか、米軍基地(キャンプ・シュワブ)を工事の拠点にしようとしています。反対の声を米軍の壁でせき止めようというのでしょうか。これに対して座り込みの市民は、海上での阻止行動も辞さない決意を表明しています。
緊迫が高まる中、世界自然保護基金(WWF)ジャパンが、6日に辺野古のボーリンク調査工事の中止を求める声明を発表しました。今回ボーリング調査が強行されようとしている辺野古は、絶滅が心配されているジュゴンの生息海域でもあるのです。
このような希少生物の生息地であるにもかかわらず、事前の環境アセスメントやジュゴンの生態調査などはまったく行われていません。ボーリング調査は本工事であるヘリ基地建設の「事前調査」だから、環境アセスメントは一切行わないというのが小泉政権の言い分です。
しかし3,700平方メートルの海域に63ヵ所ものやぐらを立てて海底に穴を掘る大規模な工事です。工事の位置付けが「事前調査」だろうが「本工事」だろうが、希少動物がいる地域で環境を激変させることに変わりはありません。小泉政権の言い分を認めるなら、環境アセスメント制度など、有名無実となってしまいます。
この事態に対して、世界自然保護基金(WWF)ジャパンもかねてより強い危機感を持って何度も批判、反対の意見を表明してこられたようです。この闘いには日本やイラクといった人間達の未来だけではなく、沖縄の豊かな自然とジュゴン達の未来もかかっているのです。
(参考URL)
・世界自然保護基金(WWF)ジャパン
・辺野古沖ボーリング調査、天候不良で延期(琉球新報)
・「ボーリング調査同意に異義あり」(琉球朝日放送)
・那覇防衛施設局「作業計画」への意見書(WWF)
・「現地技術調査」に関する意見と質問(WWF)
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