「わたし針生一郎は、日本と心中する覚悟で生きてきました」
異端の美術批評家・針生一郎の言説を、風景と幻想、追憶と想像力の映像で描くイマジネーションのドキュメンタリー。 監督は現代美術家の大浦信行。映画「天皇ごっこ」のほか、天皇を主題とした版画シリーズが論議を醸した。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2001正式招待作品
日本映画撮影監督協会第11回JSC賞審査員特別賞受賞
続 編:「9.11-8.15 日本心中」
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2000年、針生一郎は韓国と日本を往還する。果てしない心の変遷を求めるそれはまた、彼の人生と思想の集大成ともいうべき、追憶と想像力の旅でもあった。
韓国で彼は路地や雑踏の中をとめどもなく歩く。パンソリを唄う女、女体を彫る刺青師、山門上で踊る「地霊」と化した男、それら錯綜するイメージや記憶が、眼前を通り過ぎる。
日本。自宅の書斎で針生は熱っぽく語り続ける。語り続けて夜明けを迎えた彼は、自身が生きてきた歴史の「痛魂」の思いを1人つぶやく……。
「私は保田與重郎とベンヤミンを媒介にして、この日本に新しい秩序を造り上げようとしてきた。それは、人々(民衆)の底辺から沸き上がってくる哀しみのエネルギーの結集によって造り出されるもう一つの歴史だ。その事の実現の為には、天皇制は廃止されるべきはずのものだし、その為に私は闘ってきた。ベンヤミンと保田、この二人を往還する空間の中に私はいる。しかし、結局のところ私は何を造り上げようとしていたのだろう。さてなぁ…」
キャスト
針生一郎・大野一雄・大野慶人・彫長・河正雄・中野弘美・倉田みゆ・寺岡昭仁・中山真利絵・上野容
スタッフ
監督・脚本:大浦信行、撮影:辻智彦、録音:川嶋一彦、編集:辻智彦・中西義久・大浦信行、音楽:中山ラビ
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