ベネズエラ総選挙 左翼与党が過半数を獲得 改革路線を継続

　まるで民主党代表選の小沢さん並に、国内外のマスコミによる激しいネガキャンにさらされながら闘われたベネズエラ総選挙ですが、それでも反米左派路線のチャベス大統領の与党ベネズエラ統一社会党が少なくとも90議席以上を獲得し過半数を維持しました。
　貧困層の救済や、医療や教育制度の改革など「21世紀の社会主義」を掲げた改革路線が今後も継続されることになります。

　５年前の総選挙では反チャベスの諸政党がボイコットしたため、結果として議会の９割近くを与党が占めることになりましたが、今回は反チャベス派が左翼から右翼までの32政党が大連立を組んで統一団体（民主統一テーブル）で与党に挑んだため、一時は「接戦」も予想されましたが、結果は野党は60議席強を得たにとどまり伸びなやみました。
　マスコミはこれをもって「野党が躍進」と報道しています。元がボイコットで０議席だったのだから、ギリギリ「嘘」とまでは言えないかもしれませんが、左右の全野党が統一しても60議席だったものを「躍進」というのはどうかなと思います。

　一方、与党は野党を無視しても議会運営が可能な3分の2以上の議席を目標にしましたが、有権者は反米左派路線の継続を選択すると同時に、与党にそこまでの強権を与えることもしませんでした。
　ブルジョア・地主階級を中心とする反チャベス勢力は、利権を奪われることを恐れ、選挙のボイコット戦術やクーデター未遂など乱暴な手法を繰り返してきましたが、今回は左派を含めた反対派が選挙に参加し、無視できない程度の議席を得たことは、長い目で見ればむしろ良いことだろうと思います。

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ベネズエラ与党が過半数　国会議員選、野党は躍進（共同通信）
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010092701000821.html

「２１世紀の社会主義」を掲げる反米左翼チャベス大統領の路線継続の是非が事実上の争点となったベネズエラの国会議員選（一院制、定数１６５）が２６日実施され、中央選管が２７日未明に発表した暫定集計によると、与党ベネズエラ統一社会党（ＰＳＵＶ）が９０議席以上を獲得、過半数を維持する見通しとなった。

　ただ、ＰＳＵＶは現在の１４２議席を大きく減らし、議席数が３分の２に達しない見込み。野党の選挙連合「民主統一会議」は少なくとも５９議席を獲得、勢力を躍進させることになった。

　ＰＳＵＶが重要法案や最高裁判事などの人事案の単独採決に必要な３分の２の議席数を獲得するのは厳しい情勢で、今後、法案審議などで野党に譲歩を迫られるのは必至。チャベス大統領の強権的な政権運営にも影響が及びそうだ。

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ベネズエラ総選挙、チャベス大統領の与党PSUVが過半数獲得へ（AFP通信）
http://www.afpbb.com/article/politics/2761756/6252305

　ベネズエラの国会議員選挙（一院制、165議席）は26日、投開票が行われ、ウゴ・チャベス（Hugo Chavez）同国大統領の統一社会党（PSUV）が過半数を確保したものの、改革法案を容易に通過させることのできる議席数からは大幅に減らした。

　開票開始から8時間後の時点での選管関係者発表によると、与党は少なくとも90議席、野党は61議席の獲得が確実となった。

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ベネズエラ国会議員選、与党が過半数議席獲得（CNN)
http://www.cnn.co.jp/world/30000348.html

　ベネズエラの選挙管理委員会は２７日、前日行われた国会議員選挙で与党ベネズエラ統一社会党（ＰＳＵＶ）が議席の過半数を獲得したと発表した。

　２６日に行われた選挙では、１６７議席中１６５議席が改選される。改選前はチャベス大統領率いるＰＵＳＶが１３７議席を占めていた。選挙管理委員会は、発表時点で議席の確定しない選挙区が複数あり、そのため与党が過半数に達したとの発表が予定よりも遅れたとしている。

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【参考】
・ベネズエラ国民議会選挙始まる、強まる内外からのメディア攻撃（9月1日）
・ベネズエラ国会選挙、激戦ではあるがチャビスタ優位か（9月19日）
・ベネズエラ 国会議員選挙 きょう投票（9月26日）