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2021.03.28 三里塚・芝山現地行動

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 ずいぶんと日がたってしまいましたが、芝山現地行動に参加してきたときの動画です。ちゃんと現地住民や参加者の声を聴いていただきたく、今回は少々長め(46:28)の動画です。おかげで手持ちの古いPCのスペックでは編集に超長時間かかり、遅い回線でのYouTubeへのアップに力尽き、おかげでこちらに紹介するのが遅れてしまいました。派手さの少ない動画ですが、ぜひ住民らの声に耳を傾けてください。

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コロナ禍なのに成田空港の巨大拡張計画

2021.03.28 三里塚・芝山現地行動
三里塚勝手連で参加

 この行動で訴えられていたテーマは大きく3つありました。その第一は主に芝山町側への成田空港の巨大な拡張計画の問題です。

 今回は毎年3月に開催されていた三里塚全国集会が、コロナ禍を考慮して未開催となったこともあり、三里塚(成田)空港の芝山町側への大拡張に反対する小規模な現地行動として取り組まれました。実際には集合場所の市東さんに農家中庭に、予想の数倍の人が集まちゃったわけですが。

 この拡張計画は、まさに空港をもう一つ造るくらいの大規模なもので、さらに24時間空港化、年間50万回の飛行機発着を見込んだ計画で、とりわけコロナ禍と航空需要激減の中では絵にかいた餅もいいところなものです。

 官僚たちとその提灯持ちを務める自称航空評論家たちは、その「必要性」と「地元繁栄」のバラ色の夢をふりまいていますが、そもそも成田空港建設時にしきりと唱えられた評論家たちによる「数年以内の羽田パンク論」が虚構だったことを知り抜いている農民たちにしてみれば、まったく信用できないものです。要は一部の利権に税金が浪費されるということです。

沖縄からの発言

 しかもこれによって航空会社がこれまでポーズとしてとってきた地元への配慮すらもすべてかなぐり捨て、芝山町の過半が空港やその騒音地帯に飲み込まれる(芝山廃村化)であろうとんでもない計画です。地元自治体の住民には、かつて成田空港建設時に立ち退かされ、代替地として住んでいる人もいます。一生の間に二度も国から立ち退きを強制されるなど、到底考えられません。

 地元には当然に不安や不満が広がりました。これが20年ほど前ならば、「過激派」やら「左翼」がいようがいまいが、住民の大きな反対運動が渦巻いたはずです。しかし空港反対派への徹底的な弾圧と監視、全国的な民衆運動の衰退、全国各地の民衆運動を横につなげる役割を担ってきた左派的な組織の解体などもあり、とりわけ地方では、地域ボスや利権集団の集まりである保守勢力に物申すことが難しくなっています。そのかわり、空港で発展するどころか、芝山町の人口は早いペースで年々減り続けています。もはや見切りをつけて逃げるしかないのでしょうか。

拡張反対の集会には公共施設を貸さない?

相川勝重芝山町長
相川勝重芝山町長

 第二のテーマは、相川勝重芝山町長による、公共施設の私物化と言論弾圧です。

 上述のような状況の中で空港利権派は今ややりたい放題。地域ボスの議員や、よくわかっていない商工会などに、一方的で偏った「バラ色の夢」だけをふりまいて、反対しずらい空気をつくりだしています。なんでも空港が拡張されると九十九里浜はリゾート化され、経済は発展して人口は増え、やがて空には小型の空飛ぶ車(?)が飛びかうようになるんだそうです。

 彼らは「夢」をふりまく利権派の推進集会ばかりを開催しておきながら、前回、今回と相川町長が介入して「反対集会には町で唯一の会館を貸さない」という無茶な対応をとってきました。こんなのゴリゴリの保守派首長のいる自治体でもみられない前代未聞な対応です。

 本来、賛成とか反対は自由に議論されるべきものであり、すべての情報や意見は、それが空港会社に不利なものであっても充分に公開されなくてはなりません。それが町長と意見の違う住民には公共施設を使わせないなど、施設の私物化と言われても仕方ないではありませんか。町長の役割は公平に住民を守ることのはず。保守系議員らの立場から見ても、せめてコロナ禍の終息まで巨大拡張の計画は凍結し、その間に反対意見を含めた多方面から住民に情報を公開して議論すべきでしょう。

 相川町長はそういった公平な態度とは全く逆に「反対集会やデモは住民に不安を与える」からやらせないなどと、わけのわからない「理由」を言っています。公共施設を貸さなくても、デモは憲法で保障された権利なので今回のように普通にできます。つまり完全な反対運動への嫌がらせでいろいろ言っているだけです

芝山デモに出発

 読者の中には「過激な運動という印象があるからそう思うんじゃないの?」と考える人もいるかしれません。百歩譲って、ゴリゴリなウヨで保守反動の維新や自民の町長ならそういう人もいるかしれない。まあそれでも常識的には「集会禁止」にはしない(できない)と思うけど。しかし相川町長はもともと「反対同盟の若手農民」を売りに町長選に挑戦してきた人なんです。さらに言えばかつて闘争が激しくて、機動隊の暴力のせいで死傷者さえ出していた当時、その先頭に立って闘争を指揮していた人です。

そんな相川氏に一言いいたい。
「おまえが言うな!」&「おまえにだけは言われたくないわ!」

 こういう状況の中、反対同盟農民らは、積極的に地元への情宣活動を行っています。今更と言ったらなんだけど、地元で唯一なんのしがらみなく堂々と「拡張反対」と言える同盟には、それなりに期待や関心をよせる住民もおられます。以前もデモしてたら、誰も見ていないときに畑の中から、反対派農民に笑顔で頭を下げたり手をふったりする農家の方もおられました。

 さすがにまだ、顔をさらして集会に来るところまではいってませんが、今回の集会には、そんな住民からの匿名でのメッセージが送られてきました。これも情宣活動と対話の成果だと思います。内容が反対同盟の方針とは微妙に違うせいか、集会でも、その後の報告でも紹介されていませんでしたので、このエントリの巻末に住民メッセージを紹介しておきます。地元の雰囲気がよくわかる貴重なものだと思います。

市東さんの農地強奪の危機

市東孝雄さんの挨拶

 そしてもちろん、今回の行動のテーマの第三は、市東孝雄さんの農地強奪阻止です。

 市東さんが祖父の代から100年にわたって耕してきた農地を、空港会社が約束をやぶって強制収容しようとしています。空港建設当時から50年たっても、まだそんなことをしているのかと呆れと怒りがこみあげてきますが、市東さん側からの異議裁判によって、とりあえず強制執行は停止されてきました。裁判は今も継続中ですが、その強制執行停止の期限がこの3月末日で切れます。つまりこのままでは、新年度の4月から、いつでも機動隊の暴力によって畑と作物を踏み荒らし、父祖の代から耕してきた農地を強奪することが可能になるのです。

 あまり知られていないことですが、市東さんの農地はこれまでの三里塚闘争で収容されたすべての土地を合わせたよりも広く、本当に収容されれば、戦前の谷中村滅亡事件に匹敵する、戦後最大の大規模な強制収容事件となり、実際にそこに住んで生活している人への収容は大木よねさんに続いて2例目となります

 もちろんそんな事態にはさせまいと、反対同盟の弁護団が、せめて裁判の結果が出る結審まで、強制執行を停止するよう裁判所に申し立てていますが、今のところ停止を認めるとも認めないとも、なんら返答はないとのことでした。4月からは毎日が緊張関係に入ります。

大木よねばあちゃん
この非道を再び許すな!(大木よねさんへの強制執行)

 かつて80年代に私が現役左翼だった頃、よく反対同盟農民が「毎日が死刑台だ」と言っておられました。なんというか空港建設が事業認定されてからはそれが常態でしたので、若造である私にはまだまだその重みがわかっていなかったのだと思います。こうして「来月から強制執行が来る可能性がある」という状況になって、はじめてその苦しみや不安が胸に迫ってくるものがあります。

 本当に空港会社は酷い!そこに勤めるエリートサラリーマンや政府の官僚には、一介の農民の気持ちなんてどうでもいいんだ!先にも書いたがどうしてコロナ禍が終息してから、はたして人の人生を捻じ曲げてまで空港を大拡張する必要があるのかどうか、あらためて考えようとか思わないのでしょうか。

 市東さんの農地強奪問題の概要についてご存じない方は、以下のサイトなどに詳しいです。
市東さん農地問題とは?-耕す者に権利あり-(反対同盟ブログ)
市東さんの農地取り上げに反対する会

今後とも注目を!

解散地点(町役場に抗議のシュプレヒコール)

 解散地点の町役場の裏で、穏便に解散して移動する私たちに対して、ぐるりと配置された町役場の職員さんが「バス停に行かれるのなら道順はこちらです。あと駅にいくなら…」などと笑顔で教えてくれました。それに対してデモ隊からも「まあ、こんな日曜にわざわざ出勤させられて、ご苦労様」などと笑顔で応じていました。

 一部の確信犯的な利権派や権力者以外、本来は誰も他人の人生や尊厳を踏みにじってまで、自分だけ得をしようとか思っていない。労働者や民衆が、お互いに憎みあって争う理由なんてない。ましてや見ず知らずの人間に、国籍が違うだけで、国の都合や利権で、銃口をむけあうなんてまっぴらです。

 すべての元凶と責任は権力者、究極は菅政権と自公にあります。旧民主党系の議員先生だって多くは同じ穴の狢だ。敵を見誤ることなく、そして無節操に妥協やなれ合うことなく、二度と大木よねさんの時のような非道を繰り返させないために、今後ともみんなで注目していきましょう

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集会に送られた住民のメッセージ

どこに賛成の声があるのか/芝山町民A

2021.03.28 三里塚・芝山現地行動

 2016年、空港の機能強化策が発表され、早くも4年が経ちました。私は、芝山町内に於いて開催された各地区の住民説明会に6回参加し、また、横芝光町の音声も聞きましたが、その総ての会場において出た意見は、必死に生活環境を守ろうとする住民の怒りや不満の声だけでした。どこに賛成や推進する声が上がったのでしょうか。

 住民説明会は、住民の意見を聞き、機能強化の理解を得るという大義名分があったはずです。ところが推進するNAA・国・県・空港周辺市町の各首長達の四者は、機能強化を進めるための説明を消化することが目的で住民の意見など、どうでもよかったのです。そして予定通りに四者の「合意」を大々的に発表し、機能強化策が強引に推し進められています。

 このような手法は、50年前と何ら変わりません。住民を騙し、権力をむき出しにして住民を捩(ね)じ伏せています。当時と違う点をあえて挙げるならば空港周辺市町の首長達が権力者と一体となってしまっていることです。皆さんも承知の通り芝山町の相川町長は、元反対同盟を名乗っていたようですが、今では機能強化推進の先頭に立ち、町民から静穏・人権・安眠を奪い、町民の命と引き換えようとしています。

 また、相川町長は住民説明会開催の5年も前からNAA社長と策を練り上げ、空港周辺の商工会を中心とした「第3滑走路を実現する有志の会」を立ち上げ、地元から機能強化が必要であるとの声を作り出したのです。 それは機能強化に反対する住民に対抗するための団体であり、その組織を操って機能強化を推し進めているのが芝山町長の相川勝重なのです。そして、反対する住民の声を門前払いにし、一切の住民の声を聞き入れようとはしない。これが四者の本質です。

 空港機能強化策は、郷土に発着回数50万回、飛行時間20時間という想像もつかない居住環境を作り出そうとしています。四者は空港周辺が経済発展し、九十九里浜がリゾート地に、空には空を飛ぶ車が行き交っているとぺテン的なバラ色の未来像を語っています。しかし、40年経った現在の騷音下はどうでしょう。経済発展するどころか急速に過疎化が進み、歴史ある民家が廃墟となっています。当然です、将来にわたって爆音が轟く環境下に人は集まってきません。

 そんな郷土を次世代、未来に残せますか。私たちは、壊されていく郷土を黙ってみているわけにはいきません。現時点において環境破壊を止められるのは今を生きる私たちしかいません。未来は今日の続きです。絶対に引き下がるわけにはいきません。こんな横暴な成田空港建設や空港の機能強化策がまかり通るならば、この国の未来はありません。

住民を無視し統ける空港会社と行政は許せない/稲敷市住民

 稲敷市の騒音下住民は空港機能強化に誰も納得していません。私は、空港会社に30回以上出向いていますが、機能強化以前は対象外といって取り合ってくれませんでした。
 今回、稲敷市の一部が騒音コンターの第一種区域となり、ようやく機能強化の説明を受けたのです。しかし、この説明会にしても再三再四市に要請して実現するという、行政の怠慢もはなはだしいものです。

 ようやく開かれた説明会では、「NAAの株はすべて国が持っている。国が決定した案件だから住民は口をはさむな」と暗に述べるなど、おうへいな態度に終始していました。さらに質問を制限し、出された質問に対してもまともに答えませんでした。その後もNAAが公表しているデータに疑問があったので問い合わせましたが回答がありません。

 現在、多くの飛行機が私たちの町の上空5 0 0メートルから6 0 0メートルという低い高度で急旋回しています。明らかに住居、学校、グラウンドなどの公共施設の上を飛んでいるのが見えます。落下物があったら人の命を奪うことになりかねませ ん。発着回数が50万回になればとんでもないことになります。ところが、NAAも市の職員も騒音・落下物の問題を何ら重大問題だとは考えていないようです。

 騷音コンターでは「隣接地域」に指定されていますが、第一種区域以上の騒音なのです。こうした現実を今後とも行政や空港会社に訴え続けたいと思いますのでよろしくお願いします。集会には参加できなくて申し訳ありませんが、稲敷市から応援し ています。

   

ここまで読んでいただいてありがとうございます!

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