緊急!関生労組への弾圧に抗議を!

kannama01.jpg 私が「革命的こうさぎ」なんてアホなことをやっている間に大変な情報が入ってきました。
 またも大阪府警です。反戦運動などに積極的に取り組んできた労働組合、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(通称:関生(かんなま)、1,800人)に対し、まさしく総力をあげた弾圧を開始しました。武建一委員長のほか、片山好史さん、武谷新吾さん、福島聡さんの各支部執行委員の計4人を不当に逮捕した上、各支部の事務所や自宅など30カ所余りに対しての家宅捜索を強行しました。

 私達はこれを、立川における市民団体へのビラ入れ弾圧や、葛飾亀有の共産党員へのビラ入れ弾圧などと同じ性質のもの、つまり他の団体や個人が類似行為をおこなってもまったく問題にされないような事例が、イラク反戦などを訴えたとたんに重罪として逮捕されてしまうという、9・11以降のここ数年の流れの中で把握することができます。それがついに個人市民運動から、関生労組のような1,800人を擁する労働組合左派にまでおよんできたものとして、きわめて重大に受け止めなくてはなりません。ここで本気で押し返さないと、こういう手法を使った薄汚い弾圧が、いったいどこまで拡大するかわからないし、日本の民主的政治過程に対するダメージや萎縮効果は計り知れません。

ナチスが共産主義者を攻撃した。私は共産主義者でないからなにも行動しなかった。
次にナチスは社会主義者を攻撃した。私は社会主義者でないから何も行動しなかった。
それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃した。自分はそれでもなお行動にでることはなかった。
それからナチスは教会を攻撃した。私は牧師であったから行動した。
しかしその時にはすでに遅かったのだ。
マルチン・ニーメラー牧師の告白

 いろいろな場所で何度となく聞いたこのマルチン牧師の言葉を、今ほどリアルに感じることはありません。私は今回の事態に対し、左右の政治的意見やイラク戦争などへの態度の違いをも超えて、すべての人々が何らかの形で大阪府警への抗議を、たとえ小さくても、それが一回でも、とにかく緊急に行われることを呼びかけるものです。マルチン牧師のように10年後に後悔しても遅いのです!

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今回弾圧を受けた関生労組は、多くの反戦行動にも積極的に賛同しておられ、関西の反戦運動でも非常に大きな位置をしめておられます。また、日常の組合活動においても個別自分達の利害の主張だけでなく、私達のような消費者を含む社会全体のための建設業界の民主化、大手ゼネコンの手抜き工事の告発、中小業者を中心とした業界改革・経済民主化闘争などに取り組んでこられました。まさしく関西の保守勢力、自民党およびそのスポンサーたるゼネコンにとっては目の上のタンコブ的な存在だったのです。

今回大阪府警は、直接には関生労組の経済民主化、業界改善の運動に対し、「強要」「業務妨害」などの容疑をこじつけ(デッチあげ)てきたもので、また関係先の中小生コン会社への支援(貸付)に関し、機関決定の手続きが不備であると難癖をつけて武委員長個人に「背任」の容疑をきせています。これらの罪名が与えるイメージをもって、関生労組とその運動に対する大幅なイメージダウンをねらう意図は明らかです。

とりあえず今日は時間がありませんので、連帯労組が発表した声明を転載させていただきます。よろしければ他にもどんどん転載してください。今後の経過なども含めてこの弾圧については徹底的に注目していきたいと思います。

**<転載ここから〉************************** 2005年1月13日

<緊 急 声 明>

関西地区生コン支部に対する1・13不当弾圧に抗議する

全日本建設運輸連帯労働組合
  中央執行委員長 長谷川武久
  近畿地方本部執行委員長 戸田ひさよし
  関西地区生コン支部執行委員長 武建一

 本日1月13日早朝、大阪府警は連帯労組(全日本建設運輸連帯労働組合)関西地区生コン支部に権力弾圧を加え、武建一委員長をはじめ、片山好史、武谷新吾、福島聡の各支部執行委員の計4人を不当逮捕したほか、支部事務所や自宅など30カ所余りを家宅捜索した。
 警察が被疑事実にあげているのは、第1に、関西地区生コン支部が生コン産業再建闘争の一環としてとりくんできたアウトサイダー業者の協同組合加盟促進活動が、強要未遂および威力業務妨害罪にあたるというものである。第2に、武委員長が機関決定を経ずに組合資金を知人の生コン会社に貸し付けたことが背任にあたる、というもののようである。
 これらはいずれも、連帯労組関西地区生コン支部が、労働者の雇用安定と中小企業の経営安定の実現を目的としてとりくんできた正当な組合活動のイメージダウンをねらう、卑劣なでっちあげというほかない。
 連帯労組関西地区生コン支部は1994年以降、交通労連生コン産業労働組合や全港湾大阪支部とともに生コン産業政策協議会を結成。建設工事の激減下に、慢性的な業界の過当競争状態が原因となって進行する生コン販売価格の値崩れ=業界共倒れの危機を打開し、大多数が中小企業で構成される生コン産業再建と労働者の雇用安定をめざす業界再建政策を立案、推進してきた。
 具体的には、経済的弱者である中小企業=生コン業者が法律で認められた協同組合の下に団結することで、生コン産業を支配するセメントメーカーとゼネコンに対抗して、採算のとれる適正価格や適正取引条件を実現すること、これによって、倒産寸前に追い込まれた中小企業の経営を安定させると同時に、そこではたらく労働者の雇用と労働条件を守ること、併せて、過当競争が温床となって後を絶たない欠陥生コンを追放して、消費者の安全と安心を保障できる高品質な生コンを提供する社会的役割をはたすこと、などをめざして活動をすすめてきたのである。
 この政策活動は、大阪、兵庫をはじめ近畿一円の生コン業者・業者団体の強い支持の下で大きな成果と実績をあげたにとどまらず、いまや全国的規模で生コン業界再建のモデルとして中小企業と労働者の共感を集めるに至っている。
 しかしながら、労働者と中小企業の大同団結で健全な業界に作り直そうという、この大きな流れに背を向けて、いぜんとして個別企業の私的利益を優先するアウト業者(協同組合未加盟業者)が存在しており、セメントメーカーやゼネコンは、これらアウト業者を不当な利益追求の手段として利用してきたのである。こうしたアウト業者に対して協同組合への結集をよびかけ、同調を求める活動は、労働者と中小企業の利益にかなった大義ある正当な労働組合活動以外の何者でもない。
 他方、この正当な活動が威力業務妨害事件に仕立て上げられたことで、大きな成果をあげつつある業界再建活動が停滞、そして後退するのを誰よりも望んでいるのは、この間、中小企業と労働者が団結して大企業支配に対抗する新たな産業秩序づくりがすすむのを快く思わず、すきあらばこれを妨害、破壊しようと画策してきたセメントメーカーであり、ゼネコンである。
 正当な組合活動を強要未遂や威力業務妨害にでっちあげた今回の大阪府警の弾圧は、まさに労働者と中小企業が10数年間にわたって血みどろで進めてきた業界再建活動を国家権力の手で破壊する一方で、大企業であるセメントやゼネコンの利害を代弁する暴挙にほかならない。
 さらに大阪府警は、今回の権力弾圧を最大限効果的にするために、関西地区生コン支部を代表する武建一委員長が、あたかも組織の利益に反するやり方で組合費を私的目的のために流用しているかのように描く背任容疑があるとして、意のままになるマスコミと一部の堕落した労組幹部を利用して、武委員長と関西地区生コン支部の社会的信用を貶(おとし)めようとしている。
 しかし、いうまでもなく、連帯労組関西地区生コン支部の財政活動は、毎年の定期大会をはじめとする機関会議に公認会計士の厳格な監査を経て会計報告がなされており、何ら問題があるはずはない。それにもかかわらず、大阪府警が背任などと主張すること自体、今回の弾圧の本質が、国家権力による前代未聞の組合つぶし攻撃にほかならないことを示している。

 以上みたとおり、今回の弾圧は、中小企業と労働者の団結にくさびを打ち込み、大企業支配に代わる新たな産業秩序をつくる大義ある政策活動を破壊することを本質的な目的としている。
 「嵐は樹を鍛え育てる」とのたとえのとおり、40年にわたる闘いの歴史をもつわれわれは、過去にも幾度かの権力弾圧を受ける都度、それを反面教師として受け止め、より一層団結を強化して運動を発展させてきた。われわれは、これまですすめてきた我々の政策活動こそが、未来を失った大企業中心の経済・産業秩序に代わって、労働者と中小企業のあるべき未来を切り開く道であり、これ以外に現在の危機を打開する方法はないとあらためて確信する。
 そうした確信を全組合員、そして、中小企業家と分かち合いながら、われわれは、不当な権力弾圧をはね返し、不当に拘束された仲間を早期に奪還する闘い、そして組織に加えられた言われなき汚名を見事に晴らす闘いに立ち上がることを表明するものである。
 さらに、われわれは、これまでにもまして政策活動を強化し、05春闘期間中により大きな成果を達成する決意であることをも表明するものである。

以上

**<転載ここまで〉**************************

参考リンク

全日本建設運輸連帯労働組合
 └ 武生コン支部委員長、逮捕される!
戸田ひさよしの自由自在ホームページ
 └ 「自由・論争」 掲示板

トラックバック先など

その時はすべてがあまりに遅すぎた・・・
NHK特番への介入問題(続報)
トラックバックをもらったが…
共産ビラ配った僧起訴 弁護側『言論の弾圧』
我々のチラシ撒きの自由のために 亀有警察署へ抗議を
ビラくらい配らせろ。俺はただ自由に遊びたいだけなのだ
葛飾ビラ弾圧起訴に思う不感症ジャーナリズム
[しんぶん赤旗]ビラ配布弾圧事件 妻の訴え
日本で一番やりたい放題の公務員
ビラ配布でまた逮捕
起訴もしちゃうんですか?
これが有罪ならどう転んでも「表現の自由」の制約になるだろう
ミシシッピ州、そして、私たちの国
受信料払う価値なし
NHKに対する政治介入?問題
報道の公正とは何か
一審無罪。

10件のコメント

この一週間の激流。。。
食料をかき集めに行っている間に弾圧事件の発覚が連続したのは偶然か? 今の時代をあらわしているのか?
自分たちは「一方的な情報」の洪水に流されていないか? もう一…

反戦活動を狙い撃ちの弾圧か
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 関生支部は、1人に痛みはみんなの痛みというスローガンを掲げ、生コンを運ぶおっちゃんの労働者としての権利を守り抜いてきた正統派の労働組合です。(そういう意味では、けっして労働組合左派ではないと、僕は思っています)
 こうした組合が、いまや日本広しといえども、皆無に近いことを考えると、関生支部への支援はとても大切なことだと考えています。

最近はNHK問題のエントリーに、コメントが多くつけられてビックリしています。
それなのに、TBさせていただいた関西生コン支部弾圧記事へのコメントは未だにゼロ。
このはげしい落差に、寒い思いです。

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