遅れてしまった上に安倍晋三元総理大臣が殺害された事件についての投稿の後で恐縮なのですが、先月までのアニメをレビューいたします。
by jrlアニメ
SPY×FAMILY
ジャンププラスで連載している漫画が原作のアニメです。スパイの父、殺し屋の母、超能力者の娘と、それぞれ裏の顔を持つ者たちが疑似家族を形成して日常を送るコメディです。
父役の任務のためにこの疑似家族は存在するのですが、それを忘れたままでも楽しめます。10月から2期目が放送されるとのことで楽しみにしています。
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パリピ孔明
今期のPAワークス枠です。今回はオリジナルではなく、ヤングマガジンで連載されている漫画が原作です。
最近のPAワークス作品は話の流れや結末に難のある作品が多かったですが、この作品は数多ある設定のツッコミどころは無視して楽しむことができました。
考えてみれば古代の漢詩から現代の音楽に至るまで古今東西の詩に韻を踏むことは重要なファクターとして存在しているのです。
古見さんは、コミュ症です
週刊マガジンで連載している漫画が原作のアニメです。昨年10月に1期目が放映されていて、2期目です。他人と対面で会話できない(筆談しかできない)古見さんが自身のコンプレックスと向き合いながら様々な特徴あるクラスメート友達になっていく物語です。
古見さんが客観的には才色兼備でクラスの人気者だからこそ、彼女が抱えている悩みがより深くなっているのです。私もコミュニケーションが下手な方なので共感してしまうところもありました。
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝
昨年放映されていたアニメの完結編です。キャラクターの数が多くなりすぎたのと、話の展開についていけないのとで感情移入がしにくいところがありましたが、一応きれいに完結したと思います。
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今月からは「シャドーハウス」「賭ケグルイ」などを観ていく予定です。
SPY×FAMILYは原作を読んで(コメディとして)すごく面白かったので最初は楽しんで読んでいましたが、いつしか読むのをやめていました。
主人公たちのキャラ設定が秀逸で(詳しく書くとネタバレ&長文になるのでやめますが)3人でからむとドタバタ&最後はハートウォーミングでしまるという流れがいいです。単行本で最初の数巻は素晴らしい!アニメ版も原作を見事に生かしつつ、原作ファンでも気がつかないレベルの自然なオリジナルシーンを多数入れて、ドラゴンボールやワンピースみたいに退屈な引き延ばしをしないところも驚きのクオリティで楽しめました。演出も秀逸です。
ストーリーとしてはロイド(父)の任務が縦糸で、3人が本物の家族になっていく過程が横糸だと思うのですが、連載が進むにつれて、縦糸であるストーリー本体があまり進まなくなります。かといって横糸である3人のドタバタで「偉大なるマンネリ」路線になるわけでもなく、ヨルさん(母)の弟君をはじめとして、最初はなんか重要キャラみたいな雰囲気で次々とサブキャラが投入され、縦糸も横糸も関係ないそのサブキャラのエピソードを延々と読まされ、しかもその後のストーリーに全くからんでこない使い捨てキャラとして終わるみたいな。
まあそこは作者の力量で、決してつまらないわけではないのですが、なんというか総集編を作る時にまるごとカットしても差し支えないエピソードばかり続くという感じ。作者も最初は弟君などはキャラ設定が秀逸で、もっと本編にからんで活躍させるつもりでいたような気がします。おそらく話の路線的に定まらない、ブレているんじゃないかと。それと比較すると、あれだけ大勢のサブキャラを出しつつ、全員を生かしきって「偉大なるマンネリ」を完成させた『うる星やつら』の高橋留美子や、縦糸と横糸を同時進行で違和感なく楽しませてくれた『銀の匙』の荒川弘って、すごい才能だったんだなあと再確認しました。
原作をずっと楽しんでいる方には申し訳ないですが、私にはなんか「中だるみ」に感じて、豪華客船編あたりから読むのやめたような次第です。これは「殺し屋」という設定上、日常生活以外で活躍させにくいヨルさんを、人助け役に使って活躍させたかったのかと思いますが、まるまる一巻以上は長い。あとアーニャ(娘)の出生の秘密や、ヨルさんの裏の顔(義賊的アサシン?)の謎を少しづつ明かして盛り上げたいのかと思いますが、これも『マギ』の「アルサーメン」や『コナン』の「黒の組織」の謎ほどドキドキしません。わりとどうでもよく感じてしまいます。
ちょっと悪く書いてしましましたが、今後に期待しています。こんな簡単に人がバンバン銃による殺し合いで死ななければ、深夜ではなくゴールデンタイムに放映してもおかしくない良作だと思います。アニメで放映されたところまでは、死ぬのは全く思い入れのない超モブな悪役キャラだけで、それもドタバタコメディの背景みたいな絵面で「まあ、あれは死んでるよね」くらいで流血的なシーンも一切ありません。たとえるなら時代劇のチャンバラシーンみたいな感じ。原則的にモブ以外の名前のついた悪役は死なない。このコメディ的な原則が”あからさま”に破られた点で豪華客船編は違和感がありました。中途半端に本当のスパイアクションはいらないw
あと最終回の予想をして楽しんでます。3人が本物の家族になっていく物語というのは確定として…
予想その1(総力戦エンド)、自分の本当の気持ちに気づいたロイドさんが、ヨルさんの危機をスパイの使命(諜報機関)を裏切ってでも助けようとする→諜報機関のメンバーや、弟君らロイドさんに敵対するはずのメンバーまで、それを黙認どころか助けつつ、アーニャも含めた総力戦的な展開でヨルさんを助けて3人がお互いの気持ちを確認、どこかで幸せにくらす。
予想その2(東西統一エンド)、物語の舞台は架空世界でのかつての東西ドイツをイメージしています。ロイドさんの任務を現実世界に当てはめると(おそらく)民主化されつつある東ドイツで、戦争を引き起こすことで巻き返そうとする在野の国家主義者(自称愛国者)の策謀を阻止することです。で、ロイドさんの任務も成功し、やがて東西両国が統一されてしまいます。同じ国になったので敵も味方もありませんし隠れる必要もありません。3人で仲良くしているところを見た弟君が「ふんっ!」とか「認めたわけじゃないからなぁ!」とかツンデレ的に叫んでいるシーンとかありそうです。ヨルさんのアサシンたちは穏便に解散という感じで。
私は統一エンドが綺麗でいいかなと思っていますが、いかかでしょうw
草加様
コメントありがとうございます。
私としては総力戦エンドがご都合主義が少なくてきれいにまとまりやすいと考えていますが、どちらでもいいです。本作を見始めた当初は「シリアスではないのか」と肩透かしを食らいましたが、それなりに楽しめています。
原作者のtwitterに自分の描きたいものが描けていないという趣旨の投稿があったという話もあり、本人も納得して描いていないところもあるのかもしれません。しかし、今のコメディ調の作風が私も好きです。
今夜はこのあたりで失礼いたします。