G20サミットがフランスのカンヌで11月3日から開かれるのを前に、1日、近郊のニースで数千人の大規模なデモが行われ、格差が広がる社会や金融機関のあり方に抗議の声を上げた。さらにサミットの当日には1万人規模の抗議デモが予定されている。抗議行動の広がりに対してサルコジ政権は、カンヌへ新たに2500人以上の警官隊を追加投入する。
欧米各国ではギリシャ、イタリアなどを筆頭に信用不安の危機が進み、これを増税や社会保障制度の改悪などの財政緊縮策で乗り切ろうとしている。当然、そのしわ寄せはもっぱら貧困層を中心とした一般市民におよぶことになり、景気も後退している。
参加者たちは「不平等にうんざり」などと書かれたポスターを掲げ、貧富の格差がますます広がり、失業者が増えているのは、利益ばかりを追求する金融機関や政治の責任だと抗議の声を上げた。
G20についてデモ参加者たちは「危機を招いた責任があるのに市民にそのつけを払わそうとしている」、「現在の危機で広がっている不平等な状況を改めるべきで、金持ちばかりが富を増やすのを止めるべきだ」などと話した。
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