戦争と革命の20世紀の次の世界を、疫病下の断末魔で終わらせてはならない!どのように現下の惨状を考え、どの方向に克服して行ったらよいのか? 世界を支
配・指導・統制・略奪する資本主義国家群にも、反発してきた社会帝国主義や宗教勢力にも新たな希望は伺えません。皆さん一緒に打開策を考えましょう!死期の近
い高齢者も遠慮することはない。我々には自力で培った経験も知恵もあります!
(神津陽塾回覧板より)
■ 日時:2021年9月25日(延期)→11月20日(土)
13:00~17:00
■ 会場:お茶の水 連合会館 201号室
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11
JR中央線・総武線「御茶ノ水駅」聖橋口(徒歩5分)
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」B3出口(徒歩0分)
https://rengokaikan.jp/access/
■ 参加費:未定
■ 主催:「神津陽未刊行論考集」出版記念会実行委員会
※何度も注意していますが、互助会の進行ルールを守れぬ情報屋の類は、参加者全員の前でルール確認を致します。悪しからず!
神津 陽 塾(個人サイト)
神津 陽さんの本(Amazon)
神津陽(Wikipedia)
「神津陽未刊行論考集」は70年の「蒼氓の叛旗」以来、論陣を張ってきた神津陽が20冊に及ぶ出版本には載せていない論稿を収集し、半ば遺著の形で企画された。
発行はJCA出版で全体が640頁近く一般書の3倍以上の内容で、税込定価3500円は高くはない筈だ。模索舎に行けぬ人はメール注文も出来るし、互助会事務局メンバーに頼んでもよいか、面倒でも下記の直販所に自分で申し込んむのが安直だ。本書の直販所は神津陽事務所で、基本連絡先はメールのkouzua@gmail.comです。入金先は郵便振替番号00100-0-466942神津陽事務所なので、郵便局で手続き下さい。振替伝票で申込者の住所・電話番号など確認後、一週間以内に晴れ間を見て徐々に送付します。なお送料は発送者側が負担します。宜しくご検討下さい。
11・28新神津本出版記念会に寄せて 神津陽 10・16
互助会の協力を得た「神津陽未刊行論考集」がJCA出版からようやく刊行された。中大時代から叛旗形成・闘争・解体を経て互助会に至る間の諸論考をたどると、何とも懐かしい。20冊近くの著書の間に埋もれた考察のすき間から、その後の関係のかくめいへ発想の根が広がる自己史が甦るからだ。
同書刊行を機に11月28日(土)に出版記念会が開かれるが、私の心境は複雑だ。この50年を経て三派全学連やブントが目指した政治革命の世が終わり社会革命の時代となり、その方位は政治家のごまかし打破と国家主義否定だと考える。その試金石といえるコロナ禍が世界を席巻しているが、それを指摘し得る私らの世代が高齢化し自在に動けなくなっている。誠に無念だ。
今やコロナはトランプ大統領をも襲い、日本でも集会や食事にも暗黙の規制が掛かり、マスクなしや対面議論は非国民と扱われる世相だ。そこで百人を越す会場を借りたが、私はコロナ圧力を気にせぬ野生タイプにのみ期待しようと考えた。だが思い返すと、そんなムード的状況圧力と私らは、闘ってきたはずだ。
今の学校は休校の後はコロナ授業で、級友やサークルの交遊もコンパもない。仕事でも臨時雇いが急増し正社員は官僚化し、組合も役立たない。都市化が進み家族は離散状況だが人は親子兄弟や近隣環境の様々な共同的関係で育ち、各自の生き方の基盤を作る。だからコロナ世代の経験不足を難じても意味がない。
省みると私の伯父はソ連参戦により終戦前日に満州の牡丹江で死し、造兵廠を失職した父は田舎教師となり愛媛勤評闘争に参加した。四国宇和島で私は新生活運動や家族会議や民主化ブームのなかで、演歌的風潮や集団主義圧力や政治優先に疑問を持ち、アルジェ育ちのカミュ風の実存主義者を気取っていた。
思い返すと50年前の私も、大学クラスで現役会を作り、級友や県人寮や真法会や魔歌の連中とバカ飲みし、歌声喫茶に通うが心的には孤立し、神保町やウニタで人生進路の道を模索していた。そのインテリ的思索の右往左往を打ち破ったのは、大学三年で遭遇した中大学館バリケード闘争の共同的心身体験だった。
感受性の鋭い青年期の体験は一生を左右するが、経験化の仕方は様々だ。私は4年でいきなり自治会書記長になり学館管理運営権闘争に勝利し、頑固な血筋なのか司法試験を止め、多摩に移住し叛旗派を作った。社会や政治への不満を持つと目前に跳躍台があった後世代と異なり、私は人生を踏み台にして進路を得た。
コロナ禍でお先真っ暗の若者には、感性を研ぎ澄ませば必ず風穴が見出せると伝えたい。気折れしそうな年長連中へはコロナ圧力はインフルエンザ以下の筈だと助言する。私は今はコロナ禍への自主規制と国家主義の連動を危惧している。その逆路に体験の共同的契機を掘り下げ行動への糸口を見出し自己肯定し得る思想軸は必ず見出せる筈だ。新神津本はその一例にはなり得るのではないか? 了
(神津陽塾回覧板より転載)
「神津陽未刊行論考集」目次
刊行に際してー恥ずかしながら古希なかば
Ⅰ部 一般紙誌掲載評論など
一 評論
1 反権力の思想(「魔歌」4号1966年6月)
2 かくめい論の構成について(「魔歌」9号1970年3月)
3 政治思想の持続と転回(現代の眼1972年9月)
4 <くに>なんて関係ないよ(現代の眼1973年6月)
5 中央大学~運動の高地から生活の低地へ(現代の眼1974年7月)
6 谷川雁と大正闘争~反体系思想と実践の陥穽(現代の眼1975年1月)
7 雁の「死に体」を前にして(季刊音楽全書1977年第二巻第三号)
8 竹内好を対極に丸山真男を論ず(流動1977年6月)
9 マルクス異説ー西欧の呪縛と暗部(流動1979年6月)
10 <社会主義>信仰の悲劇 ポルポトの死(北海道新聞1998年6月28日)
11 宇和島・土佐沖ノ島国境紛争と土居六之進(よど第14号2013年)
二 書評・映画評など
1 『宣言一つ』を読む 有島武郎と社会主義(「魔歌」3号1966年4月)
2 富永太郎抄(「魔歌」7号1967年7月)
3 滝村隆一「ラスウェルと丸山政治学」(図書新聞1984年9月15日)
4 手塚治「アドロフに告ぐ」(図書新聞1986年4月12日)
5 戦後世代への名著案内(北海道新聞1997年4月~1998年9月掲載)
(谷川雁・竹内好・埴谷雄高・吉田満・丸山真男・廣松渉・平田清明・宇野弘蔵・
大塚久雄・羽仁五郎・江上波夫・土居健郎・森秀人・高橋和己・永山則夫・
M.ウエーバ―・レーニン・毛沢東・ケルゼン・ジェイムス)
6 論文学習の基本問題(「東京新聞」1998年3月4日に寄せて)
7 小野田襄二「革命的左翼という擬制」という擬制(神津陽塾2003年7月)
8 「心の語録」(東京新聞2005年6月27日夕刊)
9 四方田犬彦・小阪修平 勘違い「全共闘」本二種解題(2006年11月)
10 かくも無惨な青春!「実録・連合赤軍」映画評(情況2008年6月)
三 インタビューによる提言など
1 戦後50年・全共闘白書に異議あり 対談:荒岱介(SENKI・1995年3月2回分)
2 駿台争議・勝利的和解報告(2000年2月報告)
3「夢の棲む場所」中大闘争30年風変りな同窓会報告(1998年9月12日)*目次
4 三上治への思想的弔辞「1970年代論を読んで」の応答より(神津陽塾2004年4月)*目次
5 高円寺「テル」閉店~一時代の終わり(月刊高円寺17号2006年11月)
6 若者世代に伝えたい全共闘経験 対談:小嵐九八郎(「図書新聞」2929号2008年)
7『関係のかくめい 恋愛編』をめぐる往復書簡⇔岡田寿彦(2012年5月)
8 元中大自治会書記長に聞く(「中大新聞」1265号・2017年12月27日)
Ⅱ部 政治組織解体-社会革命への模索!?
一 叛旗派解体をめぐって ―雑誌提言―
1 叛旗派解体・再生への提言(<解体>通信第1号1977年)
2 返信ふうの断章(月曜会誌1977年師走)
3 We are not alone(月曜会誌1978年浅春)
4 転位への予兆(月曜会誌1978年小夏)
二 叛旗派<解体・再生>をめぐって―合宿での提言―
1 諸同志への回状(合宿レジュメ1976年11月)
2 「現状」打破のために(合宿レジュメ1976年11月)
3 <解体>委「解体」と今後の展望(合宿レジュメ1977年6月)
4 偶感=恣意と規準(合宿レジュメ1978年1月)
5 共同的課題についての<意見>と<提案>(1979年夏合宿レジュメ)
6 <現状>止揚への手掛かりⅠ・Ⅱ(1979年合宿レジュメ)
7 80年におけるシビアな課題(1980年2月合宿レジュメ)
8 現状についてー到達点あるいは解体
三 叛旗派〈解体=再生委〉をどうするか?
四 〈解体=再生委〉→叛旗互助会への展望
III部 社会細部への目配り
一 「閑日閑話」から〈神津陽塾〉二
二 「回覧板」より〈神津陽塾〉
IV部 忘れ得ぬ人々の追悼
<神津陽さんの著作>
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