時代の証言を収録した貴重な写真集
主権者の怒り―60年安保闘争の記録
編集:日本ジャーナリスト会議
1960年8月15日発行
「六月十五日夜、若ものたちの群れのなかにいて、わたしは、『子供の徴兵検査の日に』という金子光晴の戦争中の詩を、しきりと思いおこしていた。
『けずりたての板のようなまあたらしい裸で立っている』息子の若いいのちを、『喰い入るように眺め』ながら、詩人は、のしかかる権力の暴虐に憎しみをたぎらす。
その日、国会におしかけ、そして流血の犠牲をうけた学生たちは、みんな『けずりたての板のような』まっすぐで、感動的な若ものたちであった。未来をはらんで誇りを戦いとろうとする、『まあたらしい』若ものたちであった。“エネルギー”などという物理的な力ではない、ひとりひとりが限りなくいとおしまれなけれぱならない若ものたちであった」。――本書より
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