by 中野由紀子
東京・多摩地区周辺で数年前から小学生の女の子らが相次いで暴行された事件で、別件逮捕された小学校男性教諭(29歳)のDNAの型が一連の現場に残されていたものと一致した。男性は関与をほのめかす供述を始めているそうだ。
「ストレスがたまっていて止められなかった」とかなんとか言ってるらしい。教師によるこういう犯罪が後を絶たない。また、福祉施設の職員などによるものも多い。
幼児に性欲を感じる性癖があるとしてもそれ自体は犯罪ではない(私は無条件にドン引きするけど)。理性で抑えられず、実際に行動に移し、しかも何十件も重ねるというのは異常でしょう。
学校もこういう先生をどうやって見定めるか、難しいところですね。おくびにも出さないからわからないということが多いようです。
不幸にも被害に遭ってしまった女の子たちのことを考えると胸が締めつけられる。こんなクズ野郎のせいで、心身ともに深い傷を負うのだ。そして、これからの人生の中で、何度も何度もつらく悲しく嘆き沈み恨み、自分の価値がわからなくなり、生きることが困難なものとなってしまう。周りの人間すべてが信じられなくなったり、深い部分で孤独を感じながら生きたりするのだ。
そりゃそうだ、こんな理不尽な恐ろしいことが起きたら当然の反応だ。無気力、無力感、ゆううつ、抑うつ感、不安定な精神状態、人間関係や恋愛への恐怖、そんなのが途切れることなく押し寄せるのだ。それでも、誰に文句を言っても、どうにもならないのですから。
この大きな犯罪、【魂の殺人】を簡単に考えてはいけない。この場合、「命があっただけ良かったね」は、決して励ましにならない。乗り越えることのむずかしさ、世間の理解のなさ、犯人の更生はありうるのか、こういった事件が起きるたびに、そんなことを考えて重い気分になる。
人生は自分の及びもつかないところで大きく狂わされることがあるということだ。やるせなくてしかたない。
自分のいとこが、友人が、妹が、恋人が、娘が、そんなことに巻き込まれても不思議ではない。
夏休みが近い。公園、プール、田舎のひと気のないところ、ひとりの留守番、やむをえずひとりで帰る鍵っ子たちには、たくさんの危険が待ち構えています。子供さんがいるご家庭では、こういった話を避けることなく、みんなでしっかりとしてほしいなと思います。
そんなことが起きないように注意することはもちろんですが、もし万が一、被害に遭ってしまったら、その子をしっかりと受け止めて抱きしめてあげてください。その子の魂を取り戻すために、少しでも早く専門家の治療へとつなげてあげてください。
取り返しがつかなくなる前に。
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