1.この問答集は1986年に出版された『戦旗派理論の基礎』という本の再録です。内容は80年代当時、新左翼(過激派)が、街頭や運動現場でよく聞かれた質問とその回答をまとめたFAQです。
2.右派との論争ではなく、一定の反戦意識や左翼運動への関心をもつ一般大衆を読者層として想定しています。
3.冷戦構造を前提に書かれた時代的な制約があるため、現代の情勢を加味して一部に加筆・訂正を加えました。時事性が強い部分については、あえて「歴史的な文書」として当時のまま掲載します。
4.原本の発行元である戦旗派(戦旗・共産主義者同盟、俗称:戦旗日向派)は現存しません。現在も機関紙『戦旗』を発行しているのは、文中に「アダチグループ」の名前で登場する「戦旗西田派」の後継組織、「共産主義者同盟統一委員会」であり、別組織です。
このページの目次
目次
連載中(現在100+3項目のうち29項目まで掲載済み)
はじめに
『戦旗派理論の基礎』という本について:草加耕助
発刊にあたって(初版まえがき):『戦旗派理論の基礎』編集委員会
1.現代世界の基本動向
- Q1.「現代過渡期世界」とはどのような時代を指す言葉なのですか
- Q2.「帝国主義」とはどのような意味ですか
- Q3.貧困や格差の問題をどのように考えるべきですか
- Q4.米ソの核軍拡競争が世界を規定するとよく言われますが、本当ですか
- Q5.第二次大戦は、大国どうしの植民地争奪戦といわれています。ではベトナム戦争のような現代の戦争はどのように理解すればよいのですか
- Q6.「祖国」や「民族」をかかげて闘われる民族解放闘争の意義は何ですか。又右翼ナショナリズムとはどう違いますか
- Q7.「人民史観」とはどういう意味ですか
- Q8.戦旗・共産同の「永続世界革命論」について教えてください
2.共産主義とスターリン主義
- Q9.旧ソ連や中国のような社会を社会主義、あるいは共産主義というのですか
- Q10.では、旧ソ連のような社会をどのように捉えたらいいのですか
- Q11.ソ連がアフガニスタンに軍事介入している事に対して、多くの人民からの批判がありますが、この事態をどうとらえたらいいのですか
- Q12.中国によるチベット弾圧などの大国主義をどのように考えますか
- Q13.革命をなしとげた後も、旧ソ連や北朝鮮のような政権にならない為にはどうすればよいのですか
- Q14.共産主義になると、私有財産が廃止され、個人が自由に欲しい物を持てなくなるのですか
- Q15.社会主義になったら、文学・芸術などが画一化され、人間的な感性が抑圧されてしまうのではないですか
- Q16.「社会を変える」といっても利己心、他人を蹴落す競争心などの人間の考え方は変わらないのではないですか
- Q17.議会制民主主義とプロレタリア独裁はどう違うのですか
- Q18.差別、抑圧、支配、戦争の原因をどの様に考え、どのように解決しようとしていますか
3.党と階級
- Q19.革命運動に何故前衛党が必要なのですか
- Q20.「党としての闘い」「党のための闘い」とは何を意味していますか
- Q21.「全人民的政治闘争」とはどのような闘いをいうのですか
- Q22.“レーニン・ボリシェヴィキ党”のような党建設を目指すとはどういうことですか
- Q23.プロレタリアが「主体形成」「階級形成」していくとはどのような意味ですか
- Q24.内ゲバについてどう考えますか
- Q25.新左翼は四分五裂しているようですが、統一して闘えないのですか
- Q26.第一次ブントについて教えて下さい
- Q27.第二次ブントについて教えて下さい。また戦旗派はどのようにして形成されてきたのですか
- Q28.日本共産党は新左翼を「ニセ左翼」「トロツキスト暴力集団」と罵倒し、「権力に泳がされている」と言いますが、本当ですか
- Q29.日本において、プロレタリア革命をめざす運動は、いつ頃からどのような形で始まったのですか
4.議会主義と経済主義
- Q30.議会で多数を形成して、平和的に革命を起こすことはできないでしょうか
- Q31.革命運動にとって積極的に議会を利用することはできないのでしょうか
- Q32.政治運動から訴えるよりも、まず職場や学校などの身近な問題をとりあげていく方が革命運動に広範に人民を結集させることになるのではないですか
- Q33.労働組合の賃上げ闘争、条件闘争は革命運動の推進力にならないのですか
- Q34.労働組合による労働者の自主管理運動では社会主義に至らないのですか
- Q35.日本人民の多くが中流意識を持っているといいますが、このような状況の中で、人民がプロレタリア革命のために決起するのは難しいのではないですか
5.武装と暴カ
- Q36.暴力革命論に依拠し大衆的実力闘争などの暴力的手段に訴えているのはなぜですか
- Q37.革命運動にとって「ゲリラ・パルチザン」戦闘はなぜ必要なのですか
- Q38.「武徳の思想」とはどんなことをいうのですか
- Q39.ヘルメットは何故かぶるのですか
- Q40.何故マスクやサングラス、帽子などで顔を隠すのですか。正しいことをやっているなら正々堂々とやればいいのではないですか
- Q41.宗教家などの「非暴力」「不服従」抵抗運動についてどう考えますか
- Q42.東アジア反日武装戦線などのアナーキストによる企業爆破のやり方についてどう思いますか
6.安保-日韓体制の歴史と現状
- Q43.安保-日韓体制とはどういう意味ですか
- Q44.安保-日韓体制の戦争体制への再編とは何ですか
- Q45.日米安保のNATO化とは何を意味しますか
- Q46.侵略反革命戦争とは何ですか。侵略戦争一般とは違うのですか
- Q47.帝国主義の共同反革命とは何ですか
- Q48.「ソ連の脅威があるから防衛力を増強せよ」という主張をどのように考えますか
- Q49.新植民地主義支配とは何ですか
- Q50.日米安保条約は何故できたのですか
- Q51.日本の平和を守るためには安保条約は必要なのではないですか
- Q52.リムパックおよびチーム・スピリット演習とは何ですか
- Q53.在日米軍基地はどんな役割を果していますか
- Q54.「日本は米軍基地があるなど、米帝に従属している。真の独立をかちとらねぱならない」という人がいますが、どう捉えるべきですか
7.日帝の権力再編
- Q55.中曾根の戦争国家計画とはどのようなものですか
- Q56.安全保障会議についてもう少し詳しく教えて下さい
- Q57.国鉄の分割・民営化は、国鉄の累積赤字解消のためではないのですか
- Q58.「破防法」とはどのようなもので、これをいかにうち破ればよいのですか
- Q59.帝国主義天皇制攻撃とは何ですか
- Q60.中曾根政権による改憲の目的は何ですか
- Q61.核武装化の為に今何がなされていますか
- Q62.韓国への経済援助に何故反対するのですか
- Q63.教科書検定をめぐって軍国主義復活が言われていますが、どういうことですか
- Q64.閣僚の靖国神杜公式参拝が問題となっていますが、どういう意味をもつのですか
- Q65.新右翼などのファシズム運動が台頭してきていますが、このようなファシズムの目的は何ですか。またこれをどのように打ち破らなければならないのですか
8.安保-日韓闘争をいかに闘うか
- Q66.安保-日韓体制打倒をなぜ戦略的基軸にすえるのですか
- Q67.非武装中立や安保条約を破棄することではいけないのですか
- Q68.日韓民衆の真の連帯はどのように実現できるのですか
- Q69.光州蜂起とは何ですか。又、その精神に学ぶとはどういう事ですか
- Q70.光州蜂起以後における韓国階級闘争の現状を教えて下さい
- Q71.韓国の民主化闘争組織にはどのようなものがありますか
- Q72.金芝河アピールとは何ですか
- Q73.血債の思想・猛省精神とは何ですか
- Q74.日本の安保反対闘争はどのように闘われてきたのですか
- Q75.六〇年、七〇年安保のような闘いをつくるにはどうしたらよいのですか
9.米ソ核軍拡と反戦反核闘争
- Q76.反戦反核闘争は国際階級闘争にとってどのような意義がありますか。またその闘いを紹介して下さい
- Q77.国際世論の力で米ソ両国に軍縮交渉を行なわせ、核兵器を廃絶させることはできないのですか
- Q78.ソ連は核武装をし、「わが国が核をもっているからアメリカは核戦争にふみきれない」と言っていますが、ソ連の核武装はどう評価すべきですか
- Q79.「非核三原則遵守」を政府に迫れぱ、核武装を阻止できるのではないですか
- Q80.アメリカのLIW戦略とはどのようなものですか
- Q81.米帝のSDIについて教えて下さい
10.三里塚二期決戦の勝利にむけて
- Q82.三里塚空港建設に何故反対するのですか
- Q83.三里塚空港は公共性を有しているのではないのですか
- Q84.三里塚空港は何故軍事空港というのですか
- Q85.三里塚は反戦・反核の砦と言われますが、これはどういう意味ですか
- Q86.三里塚闘争は、二十年間も闘われてきていますが、どのような闘いが行なわれて来たのですか
- Q87.三里塚空港問題は農民の問題で、一般市民とは関係のない闘いなのではないですか
- Q88.何故三里塚闘争は、反権力闘争の拠点として、全国から様々な人々が結集して闘っているのですか
- Q89.労働組合は三里塚闘争を闘っているのですか
- Q90.3・26管制塔占拠とは何ですか。またその意義は?
- Q91.三里塚農民に学ぶとはどういうことですか
- Q92.「三里塚は日本革命の拠点」と言いますが、これはどういう意味ですか
- Q93.援農の意義とは何ですか
- Q94.三里塚闘争では多くの人が死んでいますが、話し合いでは解決できないのですか
- Q95.三里塚闘争の原点とは何ですか
- Q96.大木よね・戸村一作精神に学ぶとはどういうことですか
- Q97.反対同盟が二つ存在しているのは何故ですか
- Q98.現在政府・公団が行っている二期攻撃にはどのようなものがありますか
- Q99.成田用水は農業振興のためのものではないのですか
- Q100.二期着工阻止に向けて、どのように闘えぱよいのですか
11.その他
- Q101.原発などは、現代文明の進歩と発展の成果であり、代替エネルギーとして必要であろうと思われますが、何故反対するのですか
- Q102.「ウーマン・リブ」運動についてどう捉えますか
- Q103.現在の公害や環境破壊などの問題をどのように解決しようとしているのですか。またエコロジー運動についてどう思いますか
防衛省の人間と共に立ち上げている「クラウゼビッツ」研究所に清水太吉赤軍指導者は、2006年度まで元立正大学哲学科名誉教授で居られた。
先輩諸氏はやはり凄い
> 防衛省の人間と共に立ち上げている「クラウゼビッツ」研究所に清水太吉赤軍指導者は、2006年度まで元立正大学哲学科名誉教授で居られた。
清水太吉ではなく多吉です。
清水多吉先生はフランクフルト学派の研究者でマルクーゼの「ユートピアの終焉」を翻訳したり、雑誌「情況」に執筆したりと新左翼的スタンスではありましたが、赤軍派とは無関係です