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  カテゴリー ‘選挙と議会’ のアーカイブ

2014衆院選の結果分析(もどき)その3

(←その2からの続きです)

■アンケートや世論調査に見る安倍の不人気ぶり

2014衆院選 実際の議席占有率 ということで、単純な得票率や、まして小選挙区制での獲得議席数からでは見えない実際の社会的勢力比(もっとゆるく世間の雰囲気とか空気と言ってもいいですが)を考えてみましょう。

 たとえば、テレビ東京の「池上彰の総選挙ライブ」にて、選挙当日の有権者千人に緊急アンケートをとった結果が発表されました。質問の内容は「あなたは安倍首相にいつまで続投してほしいですか?」というものです。そこで池上彰さんが「驚くべき結果」と表現されていましたが、二位以下に大差をつけて、ダントツの一位だったのが「今すぐ辞めてほしい」という回答だったのです。結果発表と同時にCMになってちゃんと見れませんでしたが、二位も「あと一年くらい」で「三年以上」は最下位だったはずです。

 内閣の支持率もそこそこ高く、選挙でも勝った首相に対して、有権者に聞いてみたら実は嫌いで早く辞めてほしいという。そんなに安倍のことが嫌いなら、なぜ勝たせたのかという意味では確かに「驚くべき」ことなんでしょう。

 さらに言うなら、選挙前の世論調査の結果でも、安倍内閣の経済政策(アベノミクス)に対する支持は各社ともだいたい4割くらいで過半数を切っています。選挙前、安倍はあれだけ「アベノミクス選挙だ」と強調し、本来の争点である右翼路線の是非については、集団的自衛権や秘密保護法などを「信を問う必要はない」(菅官房長官)と徹底的に争点から隠す戦術をとりました。その安倍本人が唯一の争点であるかのように言っていた経済政策を国民は支持していない。じゃあなぜ安倍を勝たせたのか。

 以上のことをふまえて分析するならば、次のようなことが言えます。
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2014衆院選の結果分析(もどき)その2

←その1からの続きです

■自民党の得票と実際の社会的勢力比

2014衆院選の単純得票率 このことについての分析や感想は後にして、今少し統計を見ていきましょう。続いて棄権を除いた有効投票総数における各党の得票率を示したのが図2の単純得票率です。

 これで見ますと、自民党は単純得票率でも3割ちょっとの支持しか得ていないことがわかります。多くの人は棄権が多かったことまでは知っていても、自民党が微減ながらも圧勝(現状維持)して与党が3分の2を維持したなどというマスコミ報道の嵐を見慣れていますので「え?自民の得票ってそんなもんなの?」と驚かれるかもしれません。ですがこれは別に今にはじまったことではなく、中選挙区制の時代から自民党(与党)の支持率や得票率はだいたいが3割台の範囲を増減していたのであって、それで過半数の議席をとってきましたし、与党が3割台の支持というのは、諸外国でもそんなに珍しいことではありません。

 簡単に言いますと、自民の得票は昔(過半数ちょっとの時代)と同じくらいの水準で、今回そんなにびっくりするような支持が新たに集まったというわけではありません。「圧勝」はそれを小選挙区制度というフィルターを通した結果です。これからの国政の行方を決定づけるという意味で、マスコミが最終的な獲得議席を元に論評するのもわからなくはないですが、それは私たちが今後の運動を進める上で参考にするべき実際の社会的な勢力比というわけではないのです。
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2014衆院選の結果分析(もどき)その1

■激動の2015年を前に、じっくりと選挙結果を振り返ってみる

2014衆院選の絶対得票率 皆さま、いつの間にやら年末ですね。来年は(1)安倍による集団的自衛権実現のための安保法制の審議、(2)沖縄辺野古の新基地建設強行を巡る攻防、(3)原発再稼働阻止の闘い、そして(4)三里塚の農地強奪との闘いと、非常にヘビーな一年になることは確実です。今年と来年は後世から見て「あれが分岐点だった」と言われる年になるでしょう。その言葉が戦争を阻止しきった平和の中で語られるのか、それともあらたな「戦後」の中で後悔と共に語られるのか、今を生きている私たちにかかっています。

 さて、人生に何度もないそのような年を迎えるにあたり、今月14日に投開票された衆院選の結果を見ておくことはさけられません。以前にも何度か国政選挙や都議選で「選挙結果分析(もどき)」というのをやったことがあるのですが、意外と好評だったのでまたやってみたいと思います。事前には様々な解釈や予想が飛び交い、私もいろいろと予想(というよりは想像)していたのですが、どうも有権者の動向というか、街の人々の空気のようなものがさっぱり感じられずに戸惑いさえおぼえるような選挙でした。ですがいざ開票が終わってその結果を見てみますと、大変に納得できるというか「なるほどね」と思わせるもので、いわゆる「民意」と言われるものは、私の意識と大差なかったのだなあとしみじみ思います。

 使用したデータは総務省が発表した最終確定票数を元に、私が手作業で計算しました。なのであまり細かい数字は信用せずに(おい!)ざっくりとした傾向を把握する感じで見てください。小選挙区はすべての党が候補を立てているわけではないので、ここでは有権者の意向が最もストレートに正しく反映される比例区の票をもとに計算しています。
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2010参院選各党得票数の分析(もどき)

 さて、選挙から一夜明けましたので、都議選分析もどき衆院選分析もどきに続いて、得票率による参院選の分析(もどき)をやってみたいと思います。例によって表の数字は適当に四捨五入とかしていますし、新聞に載っている得票数を見ながら電卓で計算するという原始的な方法によっていますので、細かい数字は信用しないこと。ただざっくりとした傾向を把握できればいいという考えで作成しました。

◆もえない選挙戦だったよね

2010参院選各党得票数の分析 今回の参院選はなんというか、最終的な獲得議席だけを見ると、有権者の意向がよくわかんない。なんというか、政治とかに興味をもって見ている人にはすごく疲れるというか、脱力してしまう選挙でした。ちっとも萌え燃えない選挙だったし、期間中選挙の話題もほとんど書きませんでした。そういう意味では自民党の三橋候補のコスプレパーティの話題は一服の清涼剤だったな(笑)。とにかく関心や未来への希望を失わないようにするのに精一杯というか。

 与党が過半数を取れなかったのは当然だと思うし、それは「ざまあみろ」と思うけれども、特に嬉しくも感じない。社共が伸び悩んだり保坂展人さんが届かなかったのも残念だけど、すごく悔しいという気持ちもわかない。とにかく燃えない。菅さんの消費税増税発言で民主が負けたというけれど、同じ路線を掲げる自民が伸びたのはなぜか。自民に支持が戻った(勝った)と思っている人は少ないでしょう。みんなの党の躍進(つーか、もともと改選ゼロ議席だったんだから当選者が何人でも「躍進」だけど)以外はどうもよくわからんかった。

 そこでまた、「絶対得票率→単純得票率→議席占有率」の票をつくってみました。そしたらだいたいふに落ちました。そんなに不思議なことは何にもなかった。それと、こと選挙戦術に関しては、小沢さんの言っていたことがすべて正しかったのだと思えてきて、ちょっとばかり慄然としちゃいました。

◆勝者がいない選挙を示す絶対得票率

 まずAの「絶対得票率」を見てください。これは有効投票だけではなくして、棄権した人も含めた全有権者の中でどれくらいの得票を得たかというものです。これを見ますと、第一党の民主党でさえ約18%の得票しか得ていません。だいたい55年体制時代の自民党を含めて、与党は合計で全有権者の30%くらいの支持を得ていたものです。残りの70%は支持していないわけですが、それでもそれくらいの絶対得票率で議席の過半数は維持できるのが現実です。それが今や、20%を超える支持を受けている政党が一つもない。

 どこの党にも投票しなかった棄権者の割合を見てみますと、民主党が300超えの「歴史的大勝」を果たした前回総選挙では、棄権率は約33%でした。小泉郵政選挙で自民が大勝した時もそれくらいだったと思います。今回はそれらに比べると大幅に増えて約42%です。これは有権者が政権交代選挙や郵政選挙の時のように、積極的にどこかの政党を支持していない、つまり政治に期待感や、何がしかの関心をもって投票所に足を運んだのではないということがわかります。

 以上のことから3つのことがわかります。まず、第一に、民衆はどこの政党にも本心から期待していないということ。民主にはもちろん、自民に「支持が戻った」わけでも全くないということです。すべての政党が敗者ですが、天木直人さんに言わせれば、「そんな政治しか持てない国民が一番の敗者」なのだそうです。

◆好機に壁を破れない左派勢力

 第二に、本来ならこの閉塞感をぶち破る役割をもった社共が、その役割を全くはたしていない、なんというか画期的なまでのパワーが感じられないということ。社民党は「どこまでもついてゆきます下駄の雪」で結局は捨てられた。まあ、とは言っても安易な妥協を重ねて自滅していった村山内閣時代の教訓は多少は生かしているとは認めますが。
 もう一つの共産党は、やはり従来の路線によるシコシコした「党勢拡大」に励んでいる。もう議席の9割以上を保守改憲政党に占められているこの時期に、いったい何をしているのかと思う。20世紀までならそれも間違いではなかったと思う。けど、現代の状況では、もう生きるか死ぬかくらいの勢いがほしいです。たとえば一度絶滅しかけたヨーロッパ左翼が、それこそトロツキストから旧スターリン主義者や社民主義者までの広範な連合を組んで、情勢に風穴をあけている例などを見習ってほしい。「原則的態度」もいいけれど、もう社民に対しても、「連立なんかしてる場合じゃねえ!」と一喝して、首根っこひっ捕まえてでも一緒に闘うべきだ。それで社民が四の五の言うようなら、社民党の左半分をぶっちぎってでも、左派の統一戦線を領導して、保守二大政党制に挑むべきではないのでしょうか。その時にこそはじめて「社民党は歴史の屑カゴに向かっている」と大きな顔して言えばいい。「正しい主張のわが党へ」だけでは、どうしても人はついてこないものですよ。

 そして第三に、これが最も重要なことなのですが、政権交代選挙や郵政選挙の時にみられるように、この棄権している層のうち10%足らずが投票所に足を運んだだけで、まさに劇的な変化がおこるということです。つまりほんの数パーセントの人が、政治に希望を感じたり期待や関心をもって投票したり、何かの行動をするだけで、情勢なんて一夜でガラリと変わるということです。つまりそれだけの魅力どころか一般的な政治への関心さえ、保守二大政党制は奪っているということだし、社共などの「既成左翼」もそれにかわる突破力やエネルギーを民衆に感じさせていないということです。

 思うに「戦争を止める」とか「世の中を変える」と言った場合、それはそんなにたくさんの議席をとらなけば実現できないものでもなんでもありません。たとえばブッシュのイラク戦争では開戦当事(今では考えられないことですが)アメリカ国民の7割が戦争を支持していました。7割と言いますと、「街を歩けば誰もが支持している」くらいの感覚です。逆に言いますと、最低限でもそれくらいの支持がないと戦争なんてできないのです。過半数を超えた程度の「国論が二分されている」状態で戦争なんてできません。第一次大戦に際して、各国の左翼が「愛国主義」に屈服し、戦争賛成に転じていったがゆえにこそ、はじめて大国同士の大義のない植民地分割戦争が可能になった歴史(第二インターナショナルの崩壊)を忘れてはなりません。

 また、今や何も左派だけが戦争に反対しているわけではない。ゆえに「第二インターナショナルの崩壊」の逆バージョンも可能です。そう考えますと、国会の議席で言えば、ます2割くらいは幅広い意味での左派でとっておくことを、まずは目指すべきです。それに、「世の中を変える」のは、何も政権を奪取するばかりが方法ではありません。むしろ、「わが党が政権をとるその日まで」、目の前にある現実をどんどん変えていっちまうことを放棄して、すべての闘いを選挙や自派の勢力拡大にばかり流し込むのは、戦後左翼がよく犯しがちだった典型的な誤りの一つではないでしょうか?

 実は「政権奪取」などという(現在的には)遠い課題は、私たちが日々の実践の中で実態的に世の中を変えていき、私たちが考えている「実現可能な社会」やそこでの行動原理を民衆の目に見える形で示し、理解してもらい、安心してもらった上で最後に俎上にのぼることだと思います。それもなしにただ口先の言葉や文章で「正しい理想」を語っても、それで安心して支持してくれるほど左翼は信用してもらっていないし、むしろ「ただの口先の奇麗事」だという疑心暗鬼の目で見られているのではないですか。
 これらのことは、世の中のほんの数パーセントの人が理解して賛同してくれるだけですぐにでもできることだし、ちょっとでも現実に世の中を変え続けることが大切です。ましてやその数パーセントの人が「行動」にまで立ち上がればそれだけで世の中はひっくり返る大激動になるでしょう。選挙とか政権奪取なんてのはその果ての「最後の仕上げ」と考え、それよりも日々の実践(日頃の行い)が大切だという当たり前のことなんですが、それすら選挙への支持や党勢拡大と結び付けてしか考えられないようではだめです。こう考えてみますと、情勢はちっとも絶望的ではありません。逆に運動がちょっとくらい高揚したところで、そんなもの一夜でひっくり返ることも肝に銘じておくべきでしょう。

 さて、それはともあれ、表の分析にもどりましょう。

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2009衆院選結果の分析(もどき)

09年衆院選における与野党の絶対得票率 さて、昨日のエントリの予告通り、「都議選結果の分析(もどき)」に続いて、衆院選の分析(もどき)を記録の意味で残しておこうと思います。ただしあいかわらず数字のお遊びレベルですから、あんまり信用しないように。

 今回はまっぺんさんがまとめて『四トロ掲示板』に投稿していただいた、比例区での各党得票数(巻末に転載)を主要な元データにした分析です。その他、マスコミや選管など、できるだけ信用できそうな数字も加味しておりますが、なにぶん「ネットの情報」は一般的に信用できませんし、なによりも集計したのが数字に弱い私ですから(苦笑)、大まかな結果を見る以外、(まさかそんな人はいないと思いますが)ネット外の何かの発表に使ったりしないようにね。

 ブログのネタ程度のことならまだしも、ネットの情報は検証なしにそのまんま信じないのが鉄則ですよ。検証するまでもないようなレベルのネタで「どう思うか」とか問い詰められたら、「本当かどうかはわからないですね~」くらいで堂々と通せばそれで充分です。

◆当日の有権者の行動(絶対得票率)

 絶対得票率とは、全有権者の中で現実にどれだけの支持を集めたのかを示すものです。上の表で見ればわかるとおり、前回の郵政選挙の時と同じく、1)棄権した人、2)与党(前回は自公、今回は民社国に新日本と大地を加えた5党)に投票した人、3)野党に投票した人がそれぞれ綺麗に3分の1づつになることは変わりません。

 つまり「歴史的な大勝利」である民主党(とその他の与党)を支持した人は、有権者全体の3割台だったのですね。その30%台の支持で与党が議席の7割近くを占めていることも郵政選挙と全く同じです。棄権を除いた単純な得票率でも与党の得票率がほぼ50%前後であることも同様。要するに自民と民主の立場が完全に入れ替わっているのですね。郵政選挙の時、この「小選挙区マジック(ペテン)」で自公やその支持者、小泉信者らが「勝った!」とか、ましてや「俺たちは国民から支持された」なんて尊大な勘違いをしたことが彼らの自滅のはじまりでした。さて、民主党はどうでしょうね。

◆やはり小選挙区制は見直したほうがいいと思う

 一方の小選挙区では(民主党への支持ではなく)自公政治に対する嫌気から、多くの人が民主党に投票したと思う。他に自公を落とすための選択肢がなかったから。つまり「よりマシ」なほうに投票が集中した。これがクセ者で、つまり小選挙区で勝つためには、相手よりも少しはマシそうだと思わせるか、もしくはワンフレーズ政治、要するに「劇場」を演出するしかないという方向に日本では向かっている。有権者がかえってドン引きしたネガティブキャンペーンの誘惑に自民党やネトウヨさんらがかられたのも、この流れの中にあると思います。

 今回の「民主勝ちすぎ」の現象を受けて、自公の壊滅的な敗北を喜んでもいいはずの左派や民主党支持者のブロガーさん達からさえ、あらためて小選挙区制を問い直す声が多くおこっているのも当然かと思います。そりゃあ、どんな選挙制度にも一長一短はあると思いますが、どうも小選挙区制は日本の風土にあわないというか、かえって議会政治の質を下げて劣化させる方向に向かわせているのではないかと思います。

 最初は少数意見の切捨てや世論を偽装した議会構成などに怒っていたのですが、そういう左派や少数派の立場とは無関係に、たとえ自分が多数派であったとしても、そもそも日本には不向きな制度ではないのかと。もともと「政策論争」や政治理念の争いが中心なところに導入するならともかく、日本のように人間関係がウエットで、論点や理念も多岐にわたる社会では、かえってその悪い面から抜け出せなくしてしまう面もあるんではと思い始めています。これについてはまたエントリを改めて議論したいと思います。

 ただ、付け加えるならば、投票率もあがりましたね。普段は投票に行かない人が数パーセント動くだけで大きな変化をおこすことが可能であること、前回の都議選の時も指摘しましたが、「棄権する人」を非難する暇があったら、政治家が競いあう姿を見せることで、自然に投票率も政治参加の意識も高まっていくもんだという二つのことが示されていると思います。

◆得票率(民意)と現実の議席占有率の比較

09年衆院選における各党別の得票と議席占有率
 さて、与野党という分け方で、実際の得票率(比例区)と議席占有率を比べてみたのが上の図です。新与党は民社国と新日、大地です。野党は自公と、その他の野党で分けてみました。平沼グループなどの無所属はとりあえず無視しています。

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民・社・国3党の得票は過半数を切っていた-でも7割近い議席

09年衆院選党派別獲得議席 以前に書いた「都議選結果の分析(もどき)」に続いて、衆院選の分析(もどき)を書いてみようと思いましたが、それは明日にして、その前に今日はとりあえず今回の選挙結果に対する簡単な感想を書いておこうと思います。

◆「民主圧勝」は、またしても小選挙区マジック

 ふと4年前の小泉郵政選挙の後に書いたエントリー(→「小泉劇場の『勝利』とローザ・ルクセンブルグ」)を読み返してみましたが、何というか、感慨無量ではありますね。まあ、いろんなことがあったなあというような意味でね。詳しくは明日の「分析(もどき)」で書きますが、この時に書いた小泉政権の「小選挙区制のペテン」が、今回そっくりそのまま自民と民主で入れ替わっているだけなんだね。

 確かに民衆はあくまでも最悪な自公との比較においてのみ、小選挙区では民主に投票したかもしれない。しかし比例区の投票で見る限り、民主・社民・国民の次期与党3党、それに新党日本と新党大地の票を足しても、まだ過半数の得票にすら達していなかったんだよね(くわしくはこちら)。つまり民主党中心の政権に対する民衆の(積極的な)支持はほぼ半々に割れ、それどころか過半数をわずかに切っていた。なのにこれら5党の議席を合計するとギリギリで衆院の3分の2に達してしまう。前回の郵政選挙の時も、自公は過半数をわずかに超えるにすぎない得票(50.3%)しかとれなかったのに、余裕で3分の2をクリアしちゃったしね。まさに小選挙区制おそるべしです。

 このことから正確な民意を推測すると、民主が第一党だが過半数にはおよばないという、現在の参議院がほぼそれに近いんだろうなと思います。ですから、郵政選挙の時に書いたように、たとえ議会内では保守政党たる民主党が圧倒的な勢力を持ったとしても、それは擬似的なものであって、その力関係が社会の隅々にまで貫徹されるわけではない。何より安倍から麻生にいたる3代の自公政権がことごとく打倒されてきたことが、それを証明しています。私たち左派はこれを念頭において今後の活動を進めていきましょう。

◆あまり喜べなかったYo!-左派はこれから大変になる

 私は投票前に書いたエントリの中で、翌日からの鳩山民主党政権との闘いをふまえつつも、「せめて一日くらいは細かいこと言わず素直に『ざまあみろ!』と溜飲を下げて美味い酒を飲みましょうよ」と書きました。けれども正直言って、なんだか溜飲もさがらず、「前途多難やなあ」という中途半端な気持ちでいました。あんまり嬉しくなかったなあ。左派にとっては、むしろこれから大変だよ。

 麻生政権がボロボロに負けることなんて、もう既定路線だったしね。今まで多くの市民が闘い続け、そしてとっくの昔に死んでいた自公が「やっと倒れたか!」なんて感慨は、投票前に全部使い切ってしまった感じです。むしろこれだけ大衆から「NO!」と言われた麻生政権を、選挙でしか倒せなかったことが左派の力不足を示していて本当に残念です。それよりも今回は社民党による「民主のゲタの雪・とことん着いてくぶらさがり路線」と、共産党による「唯我独尊・超越独自路線」という両極端の路線へのもの足りなさが残りました。

 その社民党に対しては、とりあえず東京の保坂さんと大阪の辻本さんが当選した上での現状維持以上ならまあいいかと思っていましたが、保坂さんは今回の自民党候補の中では最強の一人である石原伸晃さんに対し、予想外の善戦をしたものの、社民党東京ブロックの票が伸びずに復活当選もなりませんでした。一方の辻本さんは小選挙区で当選しましたが、民主・国民の支持をうけた「野党統一候補」として「比例は民主に!」と連呼するまでに(大変失礼な表現ながら)落ちぶれてしまったそうでがっかりしました。せめて保坂さんを当選させて「社民1増」でいってほしかった。

 その反面、京都人としていつかは絶対に落選させてやりたかった教育基本法改悪の責任者であり、「人権メタボ」発言の伊吹文明さんを、せっかく小選挙区で落選させて喜んだのもつかの間、あっさり比例で復活して気が抜けました。小池百合子さんも同様ね。あと静岡のレイシスト城内みのる氏の圧勝も欝です。「反自民」ならなんでもいいのかと。

 次に共産党については良くも悪くも「組織」であって、社民党みたいに「誰」が当選したかは極論すればどうでもいいような党なんだよね。おそらく社民党の残された存在意義は、そういう共産党との比較にあると思うんだけど、その共産党は今回、およそ民衆の現実的な願いとはかけ離れた観念的な独自路線から、「建設的野党路線」へと転換したそうです。つまり今までの「蚊帳の外で正しいことを言い続けているだけ」の党から、現実政治に影響を与え、たとえ少しでもそれを変革する路線を目指すようです(かなり好意的な解釈かもしれませんが)。それでこそ民衆の自民政治への怨嗟を受け止めることになるし、回り道に見えても結局はその評価が共産党の独自路線や勢力拡大の実現にもつながると思う。

 私(たち)のように特定の支持政党をもたない反自民無党派層が議会主義勢力に望むことと言えば、民主党さえも利用して世の中を一歩でも良い方向に進める、そういう柔軟でしたたかな戦略こそが共通の思いだったのですから、共産党のほうが私たちに一歩近づいてきてくれたことに文句があろうはずはありません。ただ、これで同党が党勢や議席の拡大以外に、どれだけ現実を半歩でも前進させることに協力してくれるのか、民衆の現実的で切実な願いを今でのように罵倒せずに理解してくれるようになるのか、それは今後に注目していきたいと思います。

◆「消滅」か「復活」かの岐路に立った左派

 総じて、とにもかくにも全く喜んでなんていられない。まず私たちは自公を退場させた。それは成果だと思う。ただしそれはまだ、右からの改憲をもくろむような極右勢力(右派業界では「属米ポチ」とか言われている勢力)を一時退場させたにすぎません。国民の人権と生活の保障という「国家の正当性」を担保するたった一つの理念を忘れ、政治がイデオロギー的に極右化していた中では、一時的に部分共闘も可能だった「普通の保守」が政権をとっただけで、今後は彼ら普通の保守との闘いが待っているのですから。

 今回の選挙結果も、政治の中道化や、まして「左傾化」なんかでは全くありません。それどころか「民主と自民の争い」とは、イコール議会主義政治の表舞台からの「左派の消滅」を意味しているのです。民主党政権の成立をもって左派消滅の一歩になるか、自公の崩壊をもって左派復活の一歩になるかは、すべて今後しだいでまだ何も決まっていないことを肝に銘じましょう。

 そして左派復活の道は、「諸要求貫徹」で保守党同士のポピュリズム合戦に巻きこまれ、議席獲得や党勢拡大に汲々とすることにあるのではなく、何よりも左派自身が大衆にとって魅力的な別の「価値観」を提示し、何よりそれを国会の赤絨毯の上ではなく、街頭や大衆運動の中で目に見える形で示すことです。たとえその価値観の「非常識さ」や「非現実性」によって一時的に支持や議席を減らそうともです。

 そしてそれはまた、必死こいて悲壮な気分で「危機」や「支持」を訴えるというような、大衆に対するエリート意識の裏がえしにすぎない悪しき左翼根性からではなく、自分たち自身がやりがいや魅力を感じて生き生きと取り組める、何よりまず他人ではなくて自分が「楽しい」と思えるものでなくてはなりません。それを見る人が(賛成・反対は別にして)「なるほどね」と思えることも大切だと思います。誤解を招きやすい表現ですが、それを恐れずに言うなら、常識性が大切なのです。「非常識」な主張をあえて常識的に追求していかねばと思います。

2009都議選結果の分析(もどき)

09年都議選における与野党の絶対得票率 都議選の結果が出て、マスコミのみならず各ブログでもいろいろ取り上げられていますが、ここでは選管発表の数字を元に、そういうのとはまた違った角度から当日の都民の判断を分析してみたいと思います。つか、分析つーより「数字で遊んでみた」に近いんですけどね。

 なお、この合計数は中野由紀子さんと二人でスカイプ越しの共同作業にて、選管発表の画面をみながら数時間かけて電卓で手計算した(!)ものです。表計算ソフトなんてさわったこともないローテクな二人のやったことですんで、大きな打ち間違いとかあるかもしれん。だからあんま信用しないように(滝汗)。そのうちどなたかが表計算ソフトなどで正確なものを公表されましたら、修正するかもしれません。

◆有権者はどう行動したか?(絶対得票率)

 さて、まずは当日の有権者がどのような行動をとったのかを見てみたいと思います。なお、ざっくりとした結果だけを眺めるため、パーセント表示は小数点以下を四捨五入しました。だからまあ、だいたいの数字ですけど、そんなに大きくは間違ってはいない(はず)と思います。

 絶対得票率とは、全有権者の中で現実にどれだけの支持を集めたのかを示すものです。比例代表ではないので、各党別の計算をしてもあんまり意味がないと思いましたが、たとえば「40%以上の得票で歴史的な大勝利をおさめた」はずの民主党が、実は全有権者の2割ちょっとの支持しか得られていないことが絶対得票率を見ればわかります。自民党にいたってはわずか14%弱の有権者が同党に投票したにすぎません。

 こんなの今さら私が言うまでもなくみんなが思っていることでしょうが、要するに民衆にとって「支持したい」と思う勢力や政党が未だにないということです。支配層に押し付けられた「改憲保守の2大政党制」、そしてそれを突破して「たとえ死票になろうとも投票したい」とまで思わせてはくれない社共、本当に図式的な指摘で恐縮ですが、こういう構造の中で私たち左派(に限らず社会に閉塞間を抱く大多数の民衆)の選択肢はますます少なくなっていきます。

◆いよいよ民主党政権との闘い-保守2大政党制を突き破る民衆の闘いを

 今回は投票率が上がったということですが、それは民主党が自民党や麻生内閣への怒りや失望の受け皿として、一定の期待を集めたからに他なりません。「政権交代」がこの閉塞感を打ち破って風通しをよくしてくれるかもしれないとの淡い期待です。まあ、おそらくその希望は早晩に裏切られることになると思います。

 いずれにせよこのように、それぞれの政党がそれぞれの主張で民衆の期待を集め、それを競い合っているならば、自然に投票率はあがっていくものです。棄権する有権者をあれやこれやの言葉で批判することはたやすいですが、もはや「棄権した人を批判する」ことではすまなくなっているのではないでしょうか。あまりに今の状況が続けば、そのうちファシズムに一挙に集約されてしまう危険性もあります。日本民衆がそこまで愚かで歴史の教訓に学ばない人々であるとは思いたくありませんが、今ほど政党などという枠組みを越えた新しい左派運動の登場が必要な時はないことを、都議選の結果もまた示しているのだと思います。

 そしてまた、支持政党のない私たち反自民無党層、昔ふうに言えば「革新浮動票」としては、小選挙区制のペテンの中、今まで民主党に投票することも多かった。それは民主党の一番の(唯一の?)とりえである、「とりあえず自民党に勝てそうで政権交代になるかも」という面に期待してのことでした。しかしもう民主党政権実現の可能性が動かしがたいものになりつつある今日、そろそろ改憲保守政党である民主党政権との対決の準備、保守2大政党制を突き破る(民衆主導の)第3局作りを見据えた準備が必要な時ではないかとも感じました。まあ、とりあえず次回総選挙では、できるだけ麻生政権をコテンパンにすることを第一に考えますがね。

◆得票率(民意)と現実の議席占有率の比較

09年都議選における与野党の得票率と議席占有率
 次に与野党の得票率と現実の議席占有率を比較してみますと、与党側における「選挙上手にもほどがある!」で死票ゼロの公明党と、逆に野党側における共産党の大量の死票、さらに民主党の擁立候補者数での判断ミスなどに助けられ、与党が実際の民意よりもはるかに多い議席を獲得しています。石原親子はたったこれだけの得票で詐欺的に多くの議席を得たのですから、むしろ喜ぶべきでしょうね。だいたいこの情勢でなんで公明党が議席を増やすんだよ!という。

 これら計算したデータを一覧表にしてみると以下のようになります。

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