民事介入弾圧続報

↓逮捕後の家宅捜索(大阪府警公安三課)
ecodanatsu.jpg さて、前回の大阪府警、民事介入暴力ならぬ民事介入弾圧と逮捕の続編です。

 実は前回以降、4人目の逮捕者が出ました。問題のアパートの住人2名、その保証人1名と続いて、今度は設置されていた電話の名義人だった京都在住の方が逮捕されました。しかもこの方は、今回の弾圧対象となっている組織からは何年も前に脱退しておられ、シンパ的に個人としてたまに顔を出す程度の方であり、電話の名義は彼がメンバーだった当事に契約したということのようです。さらに取り調べの内容などから、公安は悪名高い「共同共謀正犯」理論に基づいて、会の代表などの中心的な人物にまで逮捕を拡大していくことを狙っているようです。

 つまり「情報収集と嫌がらせにちょっと引っ掛けた」んではなく、計画的に運動そのものを潰してしまおう、大打撃を与えようとしているということであり、明確な思想弾圧に他なりません。ですから今後も弾圧が拡大していく可能性が高く、また、検察がこんなくだらない容疑で起訴までしてしまう可能性も高いと思っておいたほうがよいでしょう。

 さて、前回は先入観や偏見を排して事態を認識していただくために、弾圧を受けた団体名やその主張などは単に「反戦・エコロジー団体」と表記してあえて書かず、単に事実の概要だけをお伝えしました。それに対して左派系のみならず、多くの右派系や改憲派の皆様からも賛意と弾圧への疑問の声をいただきました。

 ここで弾圧を受けた団体のことを書いておきます。団体名は「おおさかエコムーブ」といいます。一応は市民団体なんですが、実質的に「ブント」という政治党派(=wikipedia による解説)の大衆団体です。「ブント」については門真市議の戸田ひさよしさんが、ご自身のサイトの掲示板でうまくまとめておられるので、一部を引用させていただきます。

戸田ひさよしちょいまじ掲示板こらぁ不当弾圧・不当報道だろ。より

権力・報道発表で彼らは「ブント活動家」とされているが、一般の人には「ブント」と言っても何のことかさっぱり分からないだろう。「マンションをアジトに使った」という報道から何や「左翼過激派」みたいな連想を醸し出そうとしているが、この「ブント」という団体は昔々は「共産主義者同盟(ブント)・戦旗派」という新左翼ではあったものの(実力闘争やゲリラ闘争もやった)、ソ連崩壊以降は社会主義への疑問を深めて、とうとう1997年からは正式に社会主義とも左翼思想ともスッパリ縁を切って、「人権と環境をテーマに行動するNGO」となっている穏健な環境平和団体に過ぎない。(中略)
だから今回の逮捕弾圧は、そういった非左翼(キツク言えば左翼脱落)のグループでも(あるいはだからこそ?!)反戦運動をするような所はコジツケ逮捕までして弾圧していこうという国家権力の意志の表れと見るべきである。非合法のブツを作っているわけでも暴力的闘争をしているわけでも何でもない「環境NGO」に対して「マンションを詐欺契約してアジトにした」という逮捕と宣伝のいやらしさ

 私の自己紹介文をご覧になった方ならわかると思いますが、私が「左翼活動家」だったというのは、この左翼から「脱落」する前のブント、つまり戦旗・共産主義者同盟でのものです。いわば「古巣」なわけです。すでに組織から離れて16年以上が経過しており、今ではなんの関係もないどころか、むしろ批判的に見ているのですが、やはり皆さんから「身内びいき」で物を言ってると誤解されるのを恐れました。今回の弾圧対象が私の「古巣」というのは偶然であり、問題はそういうことではないのですから。

 すでに戸田さんをはじめとして、ブントに対して批判的な方や、それどころかまったく思想を異にする方からも抗議の声やアクションがあがっています。

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